191115 #12「細田先生を囲んでサーキュラー・エコノミー懇談会」

CE-MVC研究会 第12回メンバーミーティング
【開催日時】2019年11月15日(金)13:30ー16:30
【開催場所】東京 八重洲ロータリービル3F会議室
〒103-0028東京都中央区八重洲1-7-17八重洲ロータリービル3F
【題目】 「細田先生を囲んでサーキュラー・エコノミー懇談会」
【講演要旨】「循環経済の夜明け」
「循環経済(Circular Economy)」は、その発信元であるEUのみならず、日本そして世界で急速に普及している概念である。循環経済は従来の廃棄物のリデュース・リユース・リサイクルの延長線上にあると考えられがちであるが、それは狭い捉え方であると私は考える。循環経済の構築とは3Rを超えて、新しい付加価値を創出するフェアな資本主義経済を作り出すことであると考えている。確かに循環経済の構築によって天然資源投入量は節約され、自然系への廃棄物の排出は抑制されるが、それは循環経済の重要ではあるが
一つの側面に過ぎない。モノに溢れかえりモノに囚われた人間を解放し、新たな人間の幸福をもたらすのが循環経済なのである。すでにその兆候は現れていて、先進国の人々のライフスタイルはモノからコトに変わりつつある。コンマリがこれほど世界の人々の心を捉えるのもその一つの現れである。しかし残念ながら生産のスタイルがそれに追いついていかず、真の幸福がもたらされにくい状況が支配している。資源の高度な循環利用によって新たな付加価値を創出し、モノではなく(モノはもちろん必要ではあるが)コトから最大の喜びを引き出すことが循環経済の最重要要素である。そのためには社会経済システムを再設計する必要がある。また要素技術が新たな社会経済システムに調和的なものとなる必要がある。だからこそ、あらゆる分野の研究者が知恵を出し合い、協同することによってシステム設計する必要がある。幸い日本には非常に質の高い要素技術があり、優れた技術者、労働者、中間管理職が多く存在する。彼らの専門知識・知見を重ね合わせ、知識を知恵に高めることによってこそ循環経済の構築は可能になる。スピード感を持ってこの動きを進めないと、世界から遅れをとることになる。中国では驚くほどのスピードで循環経済づくりが進んでいて、すでに日本は遅れをとっている感さえする。今直ちに循環経済づくりに向けて知恵を結集する必要がある。

 

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