20220526 No.40 新しく、使いやすく、高度循環の効果が表現できる資源効率インフォグラフィクス READ(Resource Efficiency Account Diagram)の紹介とこれからの展開

新しく、使いやすく、高度循環の効果が表現できる資源効率インフォグラフィクス READ(Resource Efficiency Account Diagram)の紹介とこれからの展開

【日時】2022年5月26日(木)14:00-17:00 オンライン方式

【概要】
CE-MVC研究会代表 原田幸明

従来の資源効率指標やサーキュラリティ指標のほとんどは、物質を循環さえすれば水平でもカスケードでも同等のサーキュラーな行為だとして取り扱われるものが多く、実際の製造業やリサイクル業で行われている高度リサイクルの努力は評価できないものでした。ひとつLCAはその行為に対する社会便益を機能単位としてシステム設定を行うことで、水平リサイクルやリユースの効果をそのシステムに亙る環境負荷の違いとして論じることができましたが、作業が煩雑であることと他の負荷因子も考慮対象に含まれるために、資源効率や循環の実用的な評価・表現には適していませんでした。このような中で、高度資源循環を表現できる新たな手法を開発しました。それが、READと名付けた資源効率インフォグラフィクスです。

従来の手法では、循環している物質の方に目が行くあまり、循環物を受入/提供する隣接システムとの区分けやアロケーションといった任意性の高い方法が持ち込まれて客観性のある評価ができませんでした。それに対し、この手法では、逆に、循環が良好ではないために失われている資源の価値(散逸:dissipation)とそのために自然資源に依存しなければならないもの(mining)の方を軽量し、それを非サーキュラー性(acircularity, a-は否を意味する接頭語)となずけて、それを軽量することとしました。

そのために必然的に、循環物を他のシステムに引き渡す際に、どれだけ資源価値を落として引き渡しているかという、循環の散逸を評価しなくてはなりません。その落とした価値のやり取りがマーケットで行われるとして、そこを共用段階(communization stage)と名付け、そこに取引されるスクラップの価値を導入しました。すなわち、水平に近い高度リサイクルを行えばそれだけ共用段階に対する資源価値の散逸を防いだ行為を行っていると評価できることになり非サーキュラー性をゼロの方向に進めることになります。

では、スクラップの価値はどうやって決めるのか。ここで、リサイクルには希釈型と抽出型があり、金は抽出型、鉄やアルミやプラスチック等は希釈型で行われます。希釈型の場合は目的品質を維持するためにはどの程度の希釈が必要か、つまり、どのくらい妨害性不純物を含んでいるか、ということがスクラップの質を決める大きな要因になるわけです。こうして、どのようなレベルで不純物管理をした循環を行っているかということで、非サーキュラー性=ゼロからの距離を測っていくことができます。

詳しくは、当日、質問も受けながら話していきたいと思いますが、その際、仮想的に自動車のリサイクルの例に仮想的に適用した見たものもお示ししたいと思います。ちなみに下図のようになります。

時間は3時間とって、最初の二時間は、このインフォグラティクスについての、質問や実業の視点からのご意見を受けていき、最後の一時間は、これからの使い方や広め方の議論ができればと思っています。

【アジェンダ】
14:00-15:30  講演
新しく、使いやすく、高度循環の効果が表現できる資源効率インフォグラフィクスREAD(Resource Efficiency Account Diagram)の紹介とこれからの展開
原田幸明 CE-MVC研究会代表
15:30-16:00  質疑応答
16:00-17:00  討論

【参加方法】
Peatixから登録すると 参加方法が送られます。★チケットを申し込むと、メールが届きます。メールの、イベント視聴をクリックすると、下方に、Zoom および Youtube視聴の 情報URL があります。

【参加者】
会員、特別会員、ここ一年講師をお願いした方は、無料です。本会は、会員限定です。入会ご希望の方のみ、特別に 2万円でご参加下さい。メディア等の方は、非公開です。

【資料】
以下のボタンからミーティングの資料をダウンロードできます。
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