210421 再生材を利用する新たなものづくりへの展望
【日時】2021年4月21日(水)10-17時 オンラインワークショップ
【概要】
E.Elhachamら(Nature、2020)によると今やプラスチックの生産量は現存する動物の総重量の2倍の8Gtonにも達しており、人工物が生物をしのぐ、いわゆる「人新世(アントロポシーン)」の時代とまで言われるに至っています。この人新世の時代では、私たち人類は自分が生み出し、使い終わったものに責任を持たなければなりません。その代表的なものがCO2であり、プラスチックです。
プラスチック廃棄物の材料としての利用は、プラスチックの低CO2循環にとっては不可欠の技術です。特に近年の海洋プラスチック問題に端を発した、プラスチック利用のリ・シンク(re-think:再考)においては、その廃棄物を2次資源(Secondary Raw Material, SRM)として活用し、製品を製造した上で、それを何度も再生しいくども循環して使うことが重要視されています。
しかし、高品質・大量生産の社会のものづくりではバージン材を前提に製品を設計する思想が定着しており、ものづくりの現場ではいまだに2次資源である再生樹脂を「使える材料」として製品を設計することさえ困難です。
今回のワークショップは、この状況を打破すべく、再生樹脂を様々な分野での製品設計の汎用材料として組み込むため、プラスチック再生材を製品製造に活用する上で不可欠な供給の安定、品質の安定の観点から、これまでの努力、現在の課題、そして材料やプロセスの面での実現可能性を明らかにします。プラスチックの使いやすさを活かしつつ物性など高度なニーズにこたえる具体例も紹介します。
プラスチック廃棄物の処理や再生にかかわる皆様のみならず、re-thinkとしてプラスチック再生材を利用した新たな製品設計に関心をもつ製品メーカーの方々にも積極的なご参加を期待します。
【アジェンダ】
1.オーガナイザー挨拶
10:10-10:30 講演会の趣旨 小寺洋一/産業技術総合研究所、宮川英樹/ヴェオリアジャパン
2.循環経済とMR
10:30-11:20 基調講演:MRの必要性や意義。CEの主戦場MR 中谷隼/東京大学
3.再生材の材料物性1
11:20-12:00 プラスチック廃棄物の集荷の留意点や必要な前処理 横山大輔/ヴェオリアジャパン
12:00-13:00 昼休み
3.再生材の材料物性2
13:00-13:50 再生ペレットの品質安定に必要な管理項目と技術 船橋 悟/日本シーム
4.再生材の成形技術1
13:50-14:40 再生材を使用する製造技術 赤穂達史/リサイクルテクノロジーコンサルティング
14:40-14:50 休憩
4.再生材の成形技術2
14:50-15:30 再生プラスチック製品の製造に必要な技術や留意点 /吉野工業所
5.欧州の再生材利用の動向と日本の課題
15:30-16:10 欧州での再生材使用のモチベーション、使用促進の理念、我が国での再生材利用促進に必要なこと 内藤稔/エレマジャパン
6.主催者まとめ
16:10-16:20 CEの立場からの取りまとめ 原田幸明/CE-MVC研究会代表理事
【参加方法】
Peatixから登録後、ミーティング参加に関する情報の確認メールが届きます。
【参加者】
会員、特別会員、ここ一年講師をお願いした方は、無料です。研究会入会意向の方は、2千円でご参加頂けます。メディア等の方は、非公開ですが、取材知識としての聴取は事前に事務局、mvc@susdi.org までメールにてご相談下さい。
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