コロナウイルスの先行きをある程度自主的に予測して今後の計画を立てていくことが求められる段階に来たように思えます。その観点から、厚労省の発表データをもとに検査数と陽性数の関係をプロットし、一時は、片対数の関係が存在していたことを見出しましたが、それ以降の推移は検査数の拡大とともにより高い陽性率に推移し、現段階では「片対数」の関係は見いだせなくなっています。
むしろ、両対数の関係(こちらの方が何らかのフィジカルな関係と結びつく)でプロットしてみました。それが下図です。両対数でプロットすると広いレンジで図示できるので、イタリアおわび韓国の3月5日時点での累積患者数と累積検査数の関係もプロットしてあります。
こうしてみると、日本の状況はひろく国際的な状況の中でとらえることが必要だといえると思います。
ということで、各国の感染の広がり状況の推移のグラフを探しましたが、これがなかなかありません。各国の推移を系統的に整理したデータも私が捜したところでは見つかりませんでした。(ご存知の方お教えください。) 結局は、WHOのCoronavirus disease 2019 (COVID-19) status reportからエクセルにデータを落として作成しました。
次の図が、各国の感染者数の推移です。
これだと中国が多いということしか見えませんので、感染者数を対数で表します。
韓国の伸びが収まってきたのに対して、イタリア、フランスの激増、日本、アメリカの増加がわかります。
日ごとの患者増加数でみてみるとその傾向は顕著になります。
イタリアの伸びのすごさがわかりますね。フランスも要注意です。
これをまた対数で表すと、次のグラフのようになります。
中國の新規患者数がケタで減少しており、韓国もそのフェイズに入ってきているように見えます。専門ではありませんが、治療法やワクチンが不透明な中でも検査・隔離・情報公開が感染拡大防止に効いているといえるのかもしれません。問題は、やはりイタリア、フランスですが、日本、アメリカも増加傾向であり、今後の監視が必要です。